2025年8月ジャカルタ暴動について
- Chief Editor
- 9月4日
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2025年8月、ジャカルタそのほかインドネシア主要都市で発生したデモ・暴動についての状況です。
8月25日から始まったデモは、先般国会で議決された議員への住居手当増額に対する抗議を目的とするものでした。スナヤンGBK地区に隣接する国会を主な対象としてデモ活動が行われました。
当初国会議長が民衆との対話に応じるといっていましたが、当日は国会はデモ隊を排除する姿勢に転じ、警備当局もデモ隊に対し放水や催涙弾で対応。双方の応酬が続く中で、警察車両1台が群衆を突破しようとして一般人を車両下に巻き込み殺害。いったん停車したものの被害者を救助することなくそのまま走り去りました。
これらの模様がSNSで瞬く間に拡散された翌日の8月29日からデモがいっきに激化。公共交通施設、政府系車両などへの放火が行われたほか、デモ活動を侮辱した国会議員の自宅が襲撃されぜいたくな暮らしぶりがSNSで放映拡散。ブランド品や家具備品が持ち去られました。
スナヤン地区のモールではブランドショップが盗難に備えて、陳列商品をすべて撤去。市内中心部は公共交通機関がストップし、多くの学校が休校(オンライン授業)の措置を取りました。
8月31日はプラボウォ大統領の声明が放映され、議員の住宅手当の撤回を発表するとともに国民側にも破壊活動は許されないと冷静な対応をもとめ、事態の鎮静化を要請。
なお、デモ・暴動はスラバヤ、バンドゥン、ジョグジャカルタ、マカッサルなどの都市でも発生し、インドネシア全土に拡大しました。
インドネシア全土に拡大したまれにみる混乱状態でしたが、9月2日以降デモは規模が縮小し、商業施設も客足が戻ってきたようです。学校もオンライン授業から通常授業に戻りつつあり、ジャカルタ市内は落ち着きを見せつつあります。
(写真はCNN Indonesia より引用)
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