このほどインドネシア銀行が発表した2021年4月末時点の外貨準備高は、前月の1,371億ドルから1,388億ドルに増加しました。過去最高を記録した前々月に並ぶレベルです。
アジア通貨危機にみまわれた1997年はインドネシアの外貨準備高は約200億ドルでしたが、2005年以降急増し2011年には962億ドルに達するまでになりました。その後も徐々に積み上がって現在過去最高レベルとなっています。1,388億ドルという金額は輸入金額の約10ヶ月分に相当するとのこと。
かつては輸入額の3ヶ月分の備えが外貨準備の目安と言われていましたが、アジア通貨危機や他の途上国通貨危機を踏まえて金融取引への備えが重視されるようになりました。そのため短期対外債務の金額も目安になります。
インドネシアの短期債務は2020年11月時点で446億ドル。最近10年間は400~450億ドルといったところ。現在の外貨準備は短期債務の3倍という金額ですのでその点では及第点と言えそうです。
<グラフ:インドネシアの外貨準備高推移(単位10億ドル)> 出所 Investing.com
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