7月25日(日)までの予定であったコミュニティ活動制限(PPKM)ですが、同日1週間の延長が決定されました。夜7時ジョコウィ大統領から直接国民に説明が行われました。前回の延長決定時と同様、期限直前になっての発表です。
今回の延長は一部の緩和措置が含まれ、期限は8月2日(月)まで。7月3日の施行開始からちょうど1か月となります。今回の緩和で、生活必需品の市場が解禁されたほか、食料品店、ランドリーなど小規模店舗が夜9時まで営業することとなり、飲食店での食事も許可されることとなりました。一方、事務所は一部業種を除いて在宅勤務体制で、ショッピングモールも閉鎖が続きます。
1週間ほど前には1日5万人を超えたインドネシアの新規感染者でしたが、最近徐々に減少し始めており、7月26日(月)には28,228人まで下がりました。新規感染者数の減少は検査対象となる検体数が少なかったためという指摘もあり、簡単に緩和とはならなかったようです。前回の延長時と同様、継続維持派と解除緩和派の双方で綱引きがあったうえでの決断となりました。
ここ数日新規感染者数はピークを越え減少傾向となっていますが、気になるのは死亡者数の高止まりです。ここ11日間連続で毎日1000人を超えています。主要閣僚によれば、医療機関のキャパシティを超えていることが理由とのこと。ちなみにジャカルタ市内194の医療機関の病床空き状況は下表のとおりです。ICUの利用状況は逼迫しているようです。
政府は、今回苦渋のロックダウン延長を継続し、同時に大急ぎでワクチン接種を進めています。国民に現金支給や薬の支給を行い経済的に打撃を受けている層への配慮も。一部ではデモの動きも出てきているようです。ピークアウトを超え事態が落ち着きを戻すよう期待したいですね。
<表:ジャカルタの医療機関 病床利用状況 2021年7月26日>
出所: COVID-19 Response Team Center
Comentarios